振り返って鑑みてみると、
自分がお芝居を上演する時には、
「思い出」「ループ」
という二つのジャンルを何となく気にしているような気がしています。
そして今回の企画を妄想し始めた段階で
二人芝居で既製戯曲というのは早い内に頭の中で決まり、
そしてそこに「大人の演劇部」の事がうっすら頭に追加されています。
という材料から、
まずは戯曲を最初に決めれそうな気がしてきました。
この大雑把なキーワードの網で グーーッと戯曲について考えてみようかとも思いましたが、
案外あっさり頭に浮かんだ作品がありました。
前回に続き2回連続で グーーッと考える前にあっさりパッと頭に浮かんでしまうのは、
何だかさすがにバカなような気がしないではないので、
若干落ち込みました。
でも思いついたんだから仕方がありません。
とはいえ。
「面白い」
と思って興奮しましたが、
同時に
今の自分では、
「面白い上演」
にできる要素が足りていないような気もして、
ひらたくいうと、
ビビりました、完全に。
震えてしまったのです。
一旦その作品のことは頭の中で打ち消して、
改めて戯曲を探し始めました。
ネットで
「二人芝居」「戯曲」
と打ち込んで捜索を始めます。
それから図書館で戯曲を借りたり、
映像のシナリオなんかも読んでみます。
そしたら、
やっぱり魅力的な作品は世に沢山ある事に気がつきました。
その沢山ある魅力的な戯曲の中の一つに、
タイトルからしてグッとくるような作品がありました
読んでみてもグッと来ました。
最後に違和感を感じたりもしました。
この違和感が大切かもしれんと、
こうしてみたいああしてみたい、
あの人にこれを演じてもらったら最高や!
そんな妄想も広まり、ついに企画書を創り始めました。
この企画書を手に、
上演許可をもらいに連絡先を調べながら、
調べながら、
・・・調べながら、
ビビってしまったあの作品が頭の中に残り続けていました。
二つの企画書を前にして、
まるで不細工が妄想で美女を取り合っているような、
そんな醜悪な形にはなっていますが、まだ妄想段階なのでご容赦いただければ幸いです。
やがて。
恋する乙女のように、
最初に思いついた戯曲を書いた人の名前をネットに打ち込んでみました。
(・・・今振り返って文字にして見てみると相当気持ち悪い行動でビックリしました)。
すると、
その人のtwitterが出てきました。
クリックしてみると、
「 俺の作品は、自称・演劇LOVEな人種の方々から「あんなの演劇じゃない」とよく言われるけど、おいおい演劇の可能性を狭めるようなこと言うなよと、常々思っている。あんたらのも素晴らしい演劇だし、俺のも素晴らしい演劇だよ。 」
との発言が目に飛び込んできます。
自分もこの方と似たような想いを感じることも多いのですが、
でもここまで自分は確信も愛情も持っていない事に気づかされます。
「ああ、」
と思い、
携帯電話を取り出しました。