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Equal-イコール-のどこを面白いと思っているのか

ぼくが「Equal-イコール-」を上演したいと思った動機の一つは、

この戯曲が、

「記憶を巡るお話」

だったからです。

その記憶が誰のものであるのか、

何のために思い出すのか、

その記憶が自分のものでは無くなる事。

その記憶が劣化されてコピーされてループされて行く事。

それを誰にも止められず、

それに何かの意味をつけようとしているけれど、

結局何もなさそうなところ。

偽物であるということ。

消費されるということ。

この度の上演ではそこの部分を抱きしめていきたいと思っています。

だから、

しずかとユキ2人芝居「Equal-イコール-」は、

18世紀ヨーロッパからは始めません。

18世紀ヨーロッパから始まった7日間のループが、

3世紀をまたいで、現代の京都のKAIKAまで

劣化されて変化して続けられているお話です。

ニコラとテオは不老不死を手に入れました。

18世紀ヨーロッパから、

劇場で再生された回数は

数十回程度。

稽古場では数百回でしょうか。

演劇三昧やDVDで再生された回数はどれぐらいなんでしょう。

その度にニコラとテオは蘇り、7日間を過ごします。

そのループからは逃れられません。

それがどういう事であるのかを考えながら上演したいと思います。


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